医薬品分野、細胞実験、化学実験、では無菌処置された部屋を使用します。
空気中の塵に付着し浮遊する細菌を取り除くことで無菌状態をつくり、また室内に入れないようにして、隔離した空間を無菌室と呼びます。
病院の感染症対策で隔離されている無菌室が有名なところです。
隔離された空間なので見かけることはない・・・かもしれませんが、イメージはできると思います。
この環境をクリーンブースにて局所的空間として作ることができます。
無菌ブースです。
原理は、塵や菌をシャットアウトしたクリーンな空気を送り込みつつ、絶えずブース内を陽圧に保つことで外部からの塵埃や微生物が侵入しない状態にしています。
無菌ブースは、医薬品やバイオの実験・作業で使用されます。
手元だけを覆い無菌化を提供する装置をクリーンベンチと言います。
クリーンベンチは埃や雑菌をシャットアウトし無菌状態下で作業するための装置です。
医療や化学系の研究室に設置され、話題の細胞実験に使われていますので、作業関係者でなくてもニュース等の映像でご覧になった方も多いかと思います。
大きさも様々あり、卓上タイプ、簡易タイプなど種類があります。
弊社でももちろん取り扱いがございます。
ご興味がある方はお問い合わせください。
ちょっと話がずれますが、クリーンベンチと混同されやすい装置に安全キャビネットがあります。
見た目がさほど変わりませんが、目的・用途が異なるので注意が必要です。
こちらは、装置内の菌や微生物を外部へ漏れないようにする装置です。
バイオハザード対策で封じ込め、安全な環境で作業する装置ということで、安全キャビネットと呼ばれています。
クリーンベンチとは原理が異なります。
クリーンな空気を装置内部へ送りつつ、装置内部の空気を再浄化させ、排出させる構造になっています。これにより、内部が陰圧に保たれ、外部への漏れを防ぐことができます。
安全キャビネットには規格があり、作業内容、使用物質・生物によりクラス分けが定められています。
ところで、無菌ブース内で作業する人は、菌を持ち込まないよう入室に注意が必要です。
無塵ウェアに着替え、エアシャワー浴び、殺菌・消毒処理するなどの処置を行います。
内部に持ち込む物品や資材も同様に注意します。
極力出入りを制限するため、物品の出入りには人を介さずパスボックスで受け渡しを行います。
このように無菌な状態を保つには周辺設備や機器にも配慮する必要があります。